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尾木ママの目からウロコの教育論

尾木ママ
Profile
尾木直樹(尾木ママ) 教育評論家、法政大学教職課程センター長・教授、臨床教育研究所「虹」所長。
早稲田大学卒業後、私立高校、東京都公立中学校などで22年間ユニークで創造的な教育実践を展開。
現在も教壇に立つかたわら、子どもと教育、いじめ問題、メディア問題を中心に調査・研究、執筆・講演活動まで幅広く活躍する。
情報・バラエティ番組などにも多数出演し、「尾木ママ」の愛称で幼児からお年寄りにまで親しまれている。
2013-05-16
第6回 いじめと体罰の問題について

日々、テレビや新聞で取り上げられているいじめ問題。最近はケータイやネットを使ったいじめなど、問題もさらに複雑化・深刻化しています。今回はいじめ問題について長年取り組んでいる、尾木ママのご意見、お話をお聞きしていきます。

いじめ問題について尾木ママが思うことをお聞かせ下さい。

僕は、約30年間いじめ問題に取り組んできています。
これまで「自分の子がいじめられないようにするには、どうしたらいいですか?」という相談は毎日のように届くんだけど、「うちの子がいじめっ子にならないようにするには、どうしたらいいですか?」という相談を受けたのは、この30年の間で2件しかないの。
被害者になることを心配するのは親としては当然だけど、加害者がいなければ被害者というのは存在しないんです。

時々、「いじめられるより、いじめるくらいになれ」、とか「いじめ返すくらい強くなれ」という考えの親御さんもいるけど、それでは何の解決にもならないのよ。
「加害者がいなければ、被害者は出ない」。こういう意識を、社会全体が理解していかないといけないと思います。

いじめ問題に対して家庭や学校はどう取り組めばよいのでしょうか?

まず親が、自分の子どもを「加害者にさせない」という意識を強く持つこと。学校でも先生が生徒たちに、「加害者には絶対なったらダメだよ」と意識づけることが大切です。

いじめ対策ではよく、「いじめに早く気付いてあげよう」、「自分がいじめられていたら一人で悩まないで声をあげて」などと、語られるわね。これは、いじめられている子を助けよう、という観点から対策が取られているからなんです。それ自体はとても大事だし、必要なことだけど、いじめは発見しにくいケースも多い。いじめられている子やそのまわりにいる子も、自分からいじめの事実をなかなか言い出せるものではないんです。

だから、いじめが起こってからのことを考えるのではなく、加害者を作らない環境を作るということを、学校も親も意識することができるようになると良いと思います。いかに、いじめをしない子にしていくか、「いじめはおかしい」と言える子どもや環境を育てていくかが大切なんです。

いじめをしない子に育てるにはどうしたらよいでしょうか?

それは、愛情たっぷりに育ててあげること。
このインタビューでこれまでも語ってきたけど、子どもとまとまった時間を過ごして、子どもをしっかり見てあげて、子どもの心に共感する。そういう子育てをしてほしいの。

いじめの加害者だって、どこかで被害者だったりするのよ。家でお父さんに必要以上に厳しくされていたり、親からの愛情を感じられなくて寂しかったり。親がきちんと子どもと向き合って、子どもが親からの愛情を感じていれば、いじめをするような子には育たないんです。

体罰についてはどのようにお考えでしょうか?

体罰には反対です。
今までの日本では、学校教育法でも明確に禁止されているにもかかわらず、「体罰も必要な場合がある」、とある程度容認されているような雰囲気がありましたよね。最近、学校やスポーツ指導の現場での体罰が次々と明るみに出て、ようやく「体罰は問題だ」という世論が出来てきたので、それはすごく良いことだと思っているんです。

「体罰は愛のムチ」などと言われることもあるけれど、そんなことは絶対にありません!体罰をふるうことで子どもは大人の言うことを聞くかもしれないけれど、それは恐怖ゆえのことです。体罰をきっかけに子どもが成長していくことはないのです!そればかりか、本人の努力で伸びていたはずの成長を、体罰によって止めてしまう可能性のほうがよほど大きいのよ。
どんなことがあっても、教育というのは、その子に合った方法でそれぞれの才能を伸ばしてあげることであって、体罰で押さえつけて教え込むものではないんです。

<尾木ママへの質問コーナー>
最近の子どもはコミュニケーションが下手だとか、細かいことを気にしすぎる子が多いという話をよく耳にしますが、逆に、昔の子どもと比べて、長けている傾向があるのはどの様なところでしょうか?

そうね、最近の子どもは、美術や音楽といった芸術的感性が非常に優れているわね。
それから、手先が器用になってきているというか、物を与えたら、それを扱う感覚を掴むのが早いですね。
だから、小さなころからお絵かきや歌が好きなら、楽器や絵の具、粘土など、表現できる道具をどんどん持たせてみるといいと思うわ。
子どもと一緒に親もやってみたら、さらにいろいろな発見があるかもしれませんね。

「いじめない子を育てる」というお話を伺って、衝撃を受けました。
加害者がいなければ、被害者は生まれない。
いじめの現場に長年携わってきた尾木ママが言うからこそ、自分の子を「加害者にさせない」ことが大事、という言葉に重みと迫力を感じました。
皆さんは、いかがでしたか?
さて、次回はガラッと変わって、「尾木ママとしてブレイクした感想・エピソード」についてお話を伺っていきたいと思います。
お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai 協力:臨床教育研究所「虹」)

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コメント

投稿者:匿名 2015-06-11 11:28:38

小5の息子は、軽度の発達障害がありますが、毎日のように死ねとか、消えろとか言われてきています。 学校の先生には相談していますが、君にも直すところがあるとか、今の子はすぐにそう言うと言って、あまり解決にはなりません。 早産で生まれて酸欠のような時期があり、脳梗塞のような部分があったので、2年遅れ位と考えてと言われ、それでも普通学級で頑張っているのに、どうしたら良いのかと悩む毎日です。

投稿者:匿名 2015-05-28 23:38:54

子どもが友達から無視をされていると担任の先生に相談したら、子どもによく話を聞くこともなく、あなたにも悪いところがあるかもしれないから、先生と一緒に話を聞いてみようと、いじめた子ども2人を呼んで、その子どもたちに何で無視をしたのかと理由を聞き、その話の中でその子どもたちが声が大きいところが嫌だと言ったらしく、うちの子にあなたの声が大きいところがダメなところだから、そこを直しなさいと注意を受け、その次の日から学校に行けなくなりました。その後、子どもによく話を聞いてみたら、担任の先生に相談をしたのは、2学期の終わりの話なのですが、子どもによく話を聞いてみると、友達から無視や仲間外れにされたのは、一学期の頃からで、先生のいる前では向こうから話しかけてきたり、遊びに誘ってきたりするのに、先生のいないところで無視をしたり、仲間外れにされていたそうです。その後、校長先生や生活指導の先生を交えて、何度か話し合いの場を設けてもらって、対応を考えたりはしてくれたけど、担任は自分のしたことを報告しようとしないので、根本的なところは校長先生も理解していないようです。今は進級して、担任の先生は変わったけど、クラス替えはなく、未だに教室になかなか行けなかったり、子ども自身が学校に対して不信感を抱いていて、学校へ送って行っても、なかなか私(母)から離れることができないでいます。今後、どのように対応していけば良いのでしょうか?

投稿者:匿名 2015-04-07 00:21:00

中3です。私は、家族に必要とされているのかなと思います。わたしがリビングにいると会話がないのですが、わたしが自分の部屋に行ったあと寝ようとすると、リビングから楽しそうな声が聞こえます。それに、私は毎日怒られます。家の掃除、洗濯、料理、ほとんど私がしているのですが、ご飯がまずいとか、ほこりがあるとか。そんなことばかりいつも怒られます。お姉ちゃんと母が話しているとき、とても楽しそうで。いいなぁと思います。正直、死にたいと思うことが何度もありました。だけど、そうしようとすると怖くてできません。ほんとは死にたくないとでしょうか?だれにも必要とされていないから辛いです。

投稿者:匿名 2013-08-29 04:23:11

尾木ママが、テレビで、 「いじめちゃだめって子供に教えてないの?自分の子供がいじめられるのは嫌なのに、他の人をいじめないように教えないなんて、ずるいわよ」 とおっしゃっていて、子供を持つ親として、ドキッとしました。 周りでも、子供を強くしたい、いじめられない人になって欲しいと言う人を見かけ、なんだか嫌な気分でした。 みんなが、いじめちゃだめ、と教えると、世の中のいろんな事が解決するなぁ、と思いました。 でも、今の日本の流れではまだまだ難しい、と肌で感じる毎日です。 来年、小学校に入学する娘にどう親として伝えていくか、正直、迷い、苦しんでいるところです。

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