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尾木ママの目からウロコの教育論

尾木ママ
Profile
尾木直樹(尾木ママ) 教育評論家、法政大学教職課程センター長・教授、臨床教育研究所「虹」所長。
早稲田大学卒業後、私立高校、東京都公立中学校などで22年間ユニークで創造的な教育実践を展開。
現在も教壇に立つかたわら、子どもと教育、いじめ問題、メディア問題を中心に調査・研究、執筆・講演活動まで幅広く活躍する。
情報・バラエティ番組などにも多数出演し、「尾木ママ」の愛称で幼児からお年寄りにまで親しまれている。
2013-04-11
第1回 叱らない子育て論に至った理由

子育て中のママから、絶大なる人気を誇る尾木ママ。
「尾木ママの目からウロコの教育論」として、全8回にわたってインタビューを掲載します。
記念すべき第1回目のテーマは、「叱らない子育て論に至った理由」です。

尾木ママの書かれた本『尾木ママの「叱らない」子育て論』を拝読しました。「叱る」のではなく「ほめる」ことで子どもが伸びていく、ということがいろいろなエピソードや実話を交えてわかりやすく書かれていて、とても勉強になりました。叱らない子育て論に至った理由を教えていただけますか?

僕ね、教師人生のスタートは私立の男子高校なの。

当時って、非行に走る高校生や中学生が多くて、シンナー吸ったり、授業をさぼったり、そんな子がたくさんいたのよ。そういう子達って、叱っても全然言うこと聞かないことが多いのだけど、男の子に対してはそれなりに叱ったりもしてたのよ。

そんな時、共学の中学校に異動になったの。その時、まわりの先生達から「女子中学生は難しいよ。男子生徒と同じような扱いではいけないよ。女の子には頭ごなしにならないように」ってすごく言われてね、もうすごく恐れながら行ったのね。

女の子も非行に走ってる子がたくさんいたんだけど、マニキュア塗ったり、髪を染めたりしてる子を見つけたら、頭ごなしに叱らないで「それ、どうしたのぉ?」って聞くことを意識したの。「それ、どうしたんだ!」と言うんじゃなくて、柔らかに「どうしたのぉ?」って聴くわけ。発想が柔らかくなるじゃない?すると女の子の考えとその苦悩がよくわかるようになるの。なるほど~って理解できる。
それをすごく意識したわね。

その経験から、「叱らない」ということを身に付けたんだと思うわ。

男の子と女の子では、扱いを変える必要があるんでしょうか?

もちろん!女の子はものすごく難しいわ。男の子は理論的に攻めていけるけど、女の子はそうはいかない。男の子と同じように叱ると「なんで?誰もやってないじゃん」「みんなそうじゃん」みたいな会話になっちゃって解決にならないのね。

こちらが同じ言葉をかけても、受け止め方が全然違うのよね。脳科学的に言っても違うんです。

例えば、ダイエット方法だって、男女では全然違うのよ。男性脳は解決脳。目標を立ててトレーニング内容を記録して結果を出していく。それに対して、女性脳は共感脳。お友達と一緒にワイワイと楽しみながら結果を出す。ね、全然違うでしょ?

アメリカなんかだと、授業の内容も男女で全然違うこともあるのよ。そのくらい大きく違うんだから、扱い方が同じで良いわけがないのよね。男と女は脳の作りが全然違う。そこを理解していれば、なんでもないことよ。

男の子は叱っても良いんですか?

男の子も叱ってはダメ。叱りつけるとか怒るというような、感情に任せるやり方はダメね。あとね、女の子は特に叱っちゃダメよ。本当は、叱るのと、しかりつけるとか怒るというのは、全然違うんだけどね。

ママスタユーザーの皆さんから募集した「尾木ママへの質問」にもお答えいただきました。

ママスタでよく議論になっていますが、3歳未満の子供を保育園に預けることは子供の成長によくないことだと思いますか?尾木ママの意見を教えてください。

少し前までは、「3歳までは親がしっかりみなければならない」という教育論が神話のようになっていて、親がべったり一緒にいなければいけないと思っている人も、いまだに多いみたいね。

でも、そんなことはないのよ。

もちろんママの愛情は一番重要ですけど、経済面など様々な理由で保育園に預けるということもあると思います。でも、たとえ一緒にいる時間が十分には取れなくても、その時間の「質」が重要なの。たっぷり愛してあげてくださいね。また、おじいちゃん・おばあちゃんや保育園の保育士さんから与えられる愛情も大切ですよ。多様な大人の愛情に触れさせてあげてくださいね。

尾木ママインタビュー第1回目、いかがでしたか?
頭ごなしに叱るのではなく、「どうしたの?」と聞いて、“共感”してあげる。
子育ては上から目線ではなく、同じ目線で話をするということが大事なんですね。
次回のインタビューテーマは、「子どもに使ってはいけない言葉/使ったほうが良い言葉」です。
お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai 協力:臨床教育研究所「虹」)

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コメント

投稿者:M 2014-11-11 13:11:39

ダメダメが多くて自己嫌悪になるときがあります。 保育園の先生はよく褒めてくださいますが、一つ気になることが… 「ごはん食べられてすごい」と先生はよく言って食べるように促して下さいますが、それが正しい形での褒めなのか否か。 冷静に考えて、ごはん食べる=すごい、では無いような… 変な価値観を植え付けそうで、すごいって言われたいから頑張るような子になりそうで… まだまだ小さいから「お野菜おいしいね」などのような声かけの方がありがたいかなって思ったりもしてモヤモヤしています。 尾木ママの見解をお聞かせください。

投稿者:ぽんた 2013-11-01 16:05:41

ふなっしーさん お子さんのそのままを、まず受け入れてあげて。失敗何て言わないで。 ヤル気がないときだってあります。 『信じてるよ。応援してるよ。一緒に頑張ろうか。』 魔法の言葉です。 一緒に漢字ドリルをやってみるとか プリントコピーして競争するとか どうしたらやるか より どうしたら楽しくなるかを考えてあげて欲しいです Wさん イライラするのは、悪いことじゃない ママだって、人間だもの。 イライラして怒りそうになったら、私は無言で抱っこしてます 子供の暖かさとか、小ささだとかを感じて、しばらくすると、お互い気持ちが落ち着いてお話ができますよ お試しください

投稿者:ミッキー 2013-04-15 14:20:32

成功も失敗も、子供と一緒に「共感」する。 子供と一緒に親も育つ。 ママの心の安定=子供の心の安定 尾木ママ先生の著書を何冊か拝読させていただきました。 いつも応援しています!

投稿者:フナッシー 2013-04-15 08:49:41

叱らない子育てで、子供が自意識過剰になりがちな感じがします。なんでもできる、大丈夫と思い込み失敗も恐れる事なく失敗が平気になってしまい協調性もなく周りよりできない子になってきて子育て失敗したんじゃないかとすごく悩み、困ってます。 周りに抜かされ自分だけ取り残されたら恥ずかしい等の感情さえ解ってないような… 叱らない育児の、程度が解りません どうしてもやらなきゃならないときに、子供がやる気がないときは感情がでてしまいます 叱らずにやる気にさせるにはどうしたら良いのでしょうか?

投稿者:R 2013-04-14 08:05:39

子供と接する仕事をしていますが他人の子供には言い聞かせられるのですが、自分の子になるとどうしても言い聞かせる前に叱ってしまいます。 いつも反省してばかりです。 冷静沈着になって、叱らずに話し合う、言い聞かせられるように頑張ります。

投稿者:w 2013-04-11 23:10:10

ちょうど3歳の息子の子育てに悩んでいました…妊婦でイライラすることも多く、どうしても同じ目線で話せず冷静になる前に叱ってしまってました。 口だけで、泣いちゃうんです。ちょっと強く言っただけで泣いちゃうんです。言った後いつもいつも後悔してしまいます。 これを読んでよかった。私はイライラして上から目線で叱ってました…。息子は息子。マタニティブルーも、息子には関係無いですもんね…叱らないでまず話しを聞いて同じ目線で、話してみようと思います。

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