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尾木ママの目からウロコの教育論

尾木ママ
Profile
尾木直樹(尾木ママ) 教育評論家、法政大学教職課程センター長・教授、臨床教育研究所「虹」所長。
早稲田大学卒業後、私立高校、東京都公立中学校などで22年間ユニークで創造的な教育実践を展開。
現在も教壇に立つかたわら、子どもと教育、いじめ問題、メディア問題を中心に調査・研究、執筆・講演活動まで幅広く活躍する。
情報・バラエティ番組などにも多数出演し、「尾木ママ」の愛称で幼児からお年寄りにまで親しまれている。
2013-04-18
第2回 子どもに使ってはいけない言葉/使ったほうが良い言葉

今回は、子育て中のママにとって必見のテーマです。
子どもに向けて当たり前のように使っている言葉が、実は使ってはいけない言葉だったりします。
子育てをしているママには、ぜひ読んで欲しい内容です。

子どもに対して、使ってはいけない言葉というのはありますか?

“良い子ね”という言葉は使わない方がいいわね。日本人はすぐにこの言葉を使っちゃうの。それと一緒で“お利口さんね”“お利口にできたわね”、これは、実は使っちゃいけない言葉なの。

「良い子ね」という言葉は、どのような子に育ててしまうのですか?

小さい子にとって、お母さんは女神様と同じ。そのお母さんに“お利口にできたわね”と言われると、“ママに喜ばれたい!”という気持ちばかりが強くなってしまうの。

お母さんの顔色を見て育つから、自分の感情とは別の表情、行動で“良い子”という言葉を得ようとすることを覚えてしまうの。先生に褒められたくて手をあげる。評価されたくてニコニコする。でも、本当に嬉しくて微笑んでいるのではないから、自分の感情が育っていかない子になっちゃうの。

そうすると、常に大人の表情を読んで “良い子を演じる子”になってしまうのよ。それは、子どもにとってとても不幸なことね。

そう、“良い子ねぇ”という言葉で褒められた子は、“イイ子症候群”になってしまうんです。

「イイ子症候群」のまま成長すると、どうなるのですか?

お母さんに褒められたい、先生に褒められたいという気持ちが強すぎる子は、そのまま、自分の本当の気持ちがわからない、表現できない人間に成長して、大人になっても、そこからなかなか脱却できなくなるのよ。

優れた人の中にもそういう人はたくさんいるわね。大人にとって都合の良い子。上司にとって都合の良い子。“良い子ね”という言葉は、そういう子、大人を育ててしまうんです。

“良い子ね”という言葉は、怖い言葉ですね。

簡単に使える言葉だから、子どもが何かしたら“良い子ね”という言葉をついつい使いすぎちゃっているのではないかしら。

子どもって感性が優れていて、それに対しても上手に対応できちゃうの。そうすると大人たちは勘違いして、ますます“良い子ね”を使っちゃうけど、それが子どもの感性を壊してしまうことに気づいていない。

学校で“良い子にしましょう”なんて先生もよく言うけど、あれはダメ。“先生のお話をしっかり聞きましょう”と、具体的に教えてあげなくちゃダメなのよ。

では、逆に使ったほうが良い言葉はありますか?

言葉というより、具体的に褒めてあげること。できたことを認めてあげる。声に出して、表情に出して褒めてあげてね。

例えば、まだ上手にお着替えができない子が、ズボンを履いたとするでしょ?そしたら、“よく履けたわね!一人で履けたね!”と、出来たことを具体的に褒めてあげるの。“一人で上手に食べられたね”“上手に絵が書けたね”と、出来たことを言葉にして褒めてあげることが大切。これは、子どもを褒める時の原則です。

小さい頃は“良い子ね”で通用するけど、学校に入って先生達が評価をするようになると“良い子ね”で育った子は辛い思いをするわね。学校での評価は具体的なことから出るから。

漠然と“良い子ね”で育った子は、具体的に何をすればいいのかがわからないの。だから、具体的に出来たことを褒めてあげる。これが良い言葉かけです。

<尾木ママへの質問コーナー>
子どもが幼稚園で仲間外れになっているようで、幼稚園に行きたくない、休みたいと言う時があります。そうした場合、どのように対応すればよいでしょうか。

これは、幼稚園の先生と相談することをオススメします。「今、うちの子がこういう状況なんですが、幼稚園ではどうですか?」などとね。

そうすると、先生は幼稚園での様子を見て、大人の目、先生の目から見た状況を把握して報告してくれる。親からも、家庭での様子や心配な点を伝える。そうやって協力し、情報交換しながら改善していくといいと思います。

幼稚園くらいのお子さんだったら、「ママと一緒に行こう」と言って通わせたほうがいいかなと思います。これが、小学校5年生以上で起こったら、まずは学校は休ませて、そこから先生と情報交換をしたほうがいいでしょう。

さて、今回のインタビューいかがでしたか?
日常的に何気なく使ってしまっている“良い子ね”という言葉。
「イイ子症候群」になってしまうなんて、驚きでした。
次回のテーマは「子どもに持たせないほうが良い物/持たせたがほうが良い物」です。
お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai 協力:臨床教育研究所「虹」)

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コメント

投稿者:まりりん 2013-06-19 15:07:52

「いいこだね」や「おりこうさん」は、使うことが多いですね。そういえば、義理の母がよく子供に使っています。言葉がけひとつで、子供の態度に影響がでるとは思いませんでした。もっと具体的にほめるようにしていこうと思います。昔とは違ってきたのだと、祖父母世代にも納得してもらうようにします。

投稿者:ミィコ 2013-04-25 23:08:12

尾木ママのコラムを読み、子育て失敗したと思ってます… 誉め方が間違っていたんだなぁ… ○○できたね〜良い子ね〜と頭を撫でながら育てていました。やる気を起こさせるために、良い子だからできる!などとしょっちゅう使っていました。 まさに今学力が低下していて、家で私が見ているときはしっかりできていて、学校では遅れをとっている事が判明しました。誉めて伸ばしたいのに全く伸びてなかった。 誉め方を知らなかった私はすごく情けないです…。 明日から誉め方を具体的に誉めるように実行してみます!

投稿者:さや 2013-04-23 18:26:46

ついつい言ってしまう、『いい子ね』という言葉。 これからは、言い方を変えて実践してみようと思います。 次回コラムも楽しみにしています。

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