- Profile
土田晃之 1972年生まれ。太田プロダクション所属。 幅広い知識とトーク技術で数多くのバラエティ番組で活躍。 三男一女の父。著書に『納得させる話力』がある。
- 2015-06-04
- 第7回 1ヵ月育児休暇をとって、専業主婦の大変さが分かった
第7回目となる今回は、イクメンのイメージが強い土田さんに、子育てへの参加と、4人目のお子さんが産まれる時に取った1ヵ月の育児休暇についてのお話を伺っていきます。
- 土田さんと言うと“イクメン”なイメージがあるのですが、最初のお子さんから育児には積極的に参加されていましたか?
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それって、すごく難しい話なんですよね。どこのお父さんに聞いても、「協力しています」って答えるんですよ。でも、お母さん側からすると、「いやいや、そんな数回手伝ったくらいで、育児してるって言わないでよ」ってなるんです。
そう言われてしまうと、「じゃあ、したことないです」って答えるしかないですよね(笑)
もちろん、オムツを交換したこともあるし、お風呂に入れたこともありますよ。でも、それを毎日していたかと言われたら、それはできないわけですから、すごく難しいです。 - 4人のお子さんの出産には、立ち合われましたか?
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全員、立ち合っていないんです。
長男は、里帰り出産で嫁さんの実家の近くの病院で産まれたんです。僕はその日、ライブをやっていて、ライブ後に車で向かって夜中に病院に着いて、息子と初対面したんですよ。
看護婦さんに「抱っこされますか?」って言われて、「いえ、結構です」って言ったら、「えぇ?」って驚かれましたね(笑)
2人目は、立ち合うつもりだったんです。嫁が「これって陣痛かな?」って聞いてきたので、「俺経験ないから分からないけど、痛いなら陣痛なんじゃない?」って病院に向かったんですよ。病院に着いて、長男を寝かしつけて、陣痛室みたいなところで嫁さんと一緒にいたら、助産師さんに「はいはい、お父さん帰ってね。お父さんいても役に立たないからね」って言われて、「え!?立ち会えないの!?」って感じでしたよ(笑)
仕方なくロビーで寝かせてた長男を連れて家に帰ったら、朝方産まれたって電話がかかってきたんです。
電話を切って、何かしなきゃと思って、ベランダに出て、次男が生まれた日の空をデジカメで撮ったんですよ。
3人目の娘と、末っ子の時も、仕事だったので立ち合いは未経験なんです。 - 土田さんは、育児休暇を取った芸人さんとして世間でも話題になっていますが、育児休暇を取った経緯について教えてください。
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それ、よく聞かれるんですけど、僕は産まれた後に育児休暇を取ったわけじゃないんですよ。うちの嫁さん、つわりがすごく重いんです。3人目ができた時は、2ヵ月入院してたんです。
栄養失調でガリガリになっちゃうくらい、つわりがひどくて。3人目の時は、上の2人もまだ保育園だったので、実家に面倒みてもらったり助けてもらっていたんですけど、4人目の妊娠の時は、長男が小学校1年になっていたので、何ヵ月も学校を休むわけにはいかないじゃないですか。僕は仕事があるから、双方の実家から親が手伝いに来てくれていたんですけど、それも毎日は無理になってきて、だったら、僕が仕事休んで子ども達の面倒を見るよって言ったんです。
その当時のレギュラーは1本しかなかったので、それだけはやるので、他の仕事入れないでくださいと言って、仕事を1ヵ月休んだんです。
それが育児休暇を取ったと言われている真相です。 - その間、上のお子さん3人のお世話を土田さんがされていたんですか?
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そうです。朝起きて、お弁当作って、朝ごはん作って、掃除して、洗濯して…という生活を1ヵ月しました。超楽しかったですよ(笑)
でも、子ども達は過酷だったんじゃないですかね。パジャマとか脱ぎっぱなしになっていたら、僕は「こんなところに置いておいたら洗濯しないよ」って言うんです。
お母さんって、そう言いながらやってあげちゃうんですけど、僕は本当にやらないので、小学校から帰って来て、そのままになっているのを見て、長男は「どうしよう!」ってなるんですよ。
みんなの布団を僕の部屋に持ってきて、みんなで雑魚寝みたいにして生活していたんですけど、すっごく楽しかったですね。 - 家事や炊事は得意なんですか?
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得意というか、最低限のことはできます。でも、初日は本当にめちゃくちゃでしたよ。
段取りも何もわからないから、やることが多すぎてパンパンだったんですけど、それがだんだん上手になってきて、朝の10時くらいには全部終わらせられるようになってきたんです。
夜のうちに洗濯を終わらせちゃったり、お弁当の下準備をしておいたり。
洗濯した物を毎日、嫁さんの病院に持って行っていたんですけど、その前に毎日美味しいラーメン屋巡りとかしていましたからね(笑)
僕は1ヵ月という期間が決まっていたのですごく楽しめたけど、専業主婦の人は365日24時間あの生活なんだと思ったら、大変さが分かりましたよ。
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ネットで話題になっていた土田さんの育児休暇。産後ではなく、つわりに苦しむ奥さまのための取得だったんですね。
奥さま、お子さんの為に、仕事を1ヵ月休んで家のことを引き受けた土田さんは、立派なイクメンですね!
次回は、とうとう最終回です。お楽しみに♪
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)